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【近親相姦】赤い眼【体験談】

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赤い眼

第1章

彬は平凡な高校生だった。小学生の時に母をなくしてはいたが、父、大学生の姉、そして中学生の双子の弟と妹といっしょに比較的幸せに暮らしていた。2年前から付き合っている彼女のもいた。彼女の名前はさやかといった。まだ体の関係はないが、すごく仲の良い心の通じ合える彼女だった。

そう、思っていた。

その日の放課後、彬はさやかとデートをしていた。夜の塾までの空いてる短い時間に、二人はよくこうやってデートをしていた。ウインドウショッピングをしたり、喫茶店に入ってたわいもないをしたりと、初々しいデートだった。

そのとき、さやかの携帯にメールが入った。さやかは何気なく携帯を開き、メールを見る。一瞬、さやかの顔がひきつったように見えた。が、次の瞬間にはいつもの朗らかなさやかの顔に戻っていた。

「ごっめーん、お母さんに買い物頼まれてるの忘れてた。催促のメールきちゃった」

顔の前で両手を合わせ、片目を瞑り、小さな舌を出しながらさやかが謝る。彬は少し違和感を感じながらも

「なんだよー、仕方がないなぁ」

とか言って、いつもの調子でおどけてみせた。今日に限らず、さやかは何度かデート中に携帯で呼び出されてどこかへ行ってしまうことがあった。どうせその後はすぐ塾の時間だし、たいていは親からの呼び出しだと聞いていたのでさほど気にもとめていなかったのだが。

しかし彬はそんな不安を言葉にはもちろん、顔にも出さなかった。仮に単なる誤解だったら、それを追及することでこの穏やかな関係が崩れてしまうかもしれない。まだ何の証拠もないし、自分の不安をさやかに押し付けるようなことをしてはいけない。そう思い、自分の気持ちを心の奥底にしまった。

さやかは手を振って帰っていった。彬は少し早いが、塾へと向かう道を歩き始めた。しかし一人になると、さきほど押し込めたはずの不安が膨らみ始めてしまった。まさか浮気してるとは思わない。でも・・・・・・。

そんなことを考え始めると、不安と苛立ちで体が熱くなってくるような気がした。皮膚がビリビリと震えるような不快な感覚。それが嫉妬の感覚だと、彬ははじめて自覚した。とても塾に行くような気分ではなかった。かといってさやかに問いただすこともできない。彬は悶々としながら、しばらく街を歩き、とりあえず今日は塾をサボって家へ帰ることにした。

家に着くとあたりはすっかり暗くなっていた。本来ならまだ塾にいる時間だ。突然家に帰ってきたら、家族はどんな顔をするのだろうか。父親は怒るかもしれない。でもそんなこともどうでもよかった。とりあえず自分の部屋に帰って横になりたかった。

玄関のドアを開ける。と、そこに不思議なものがあった。

「さやかの・・・・・・靴?」

玄関先に、確かにさっきさやかが履いていたブーツが脱いであったのだ。姉や妹が同じものを持っているということも考えにくい。新品にしては少しくたびれているし、何よりさっき一緒にいるときに目にしたさやかの靴に間違いない。

何がなんだかわからないうちに、彬は本能的に足音を忍ばせ、奥へと入っていった。居間の方から何かが聞こえる。人の話し声のような・・・・・・しかし話し声にしてはトーンの高い声。規則的に聞こえる声。経験はなくともわかる、アダルトビデオなどで聞いたことのあるそれ。女の喘ぎ声だった。

「あっ、あっ、すごいっ、いいっ!!」

聞こえてくるその声に、彬は確かに聞き覚えがあった。それは愛しい恋人の声に間違いなかった。脳がしびれ、全身から力が抜けていくような感触。まるで目の前が真っ赤になって見えなくなるような感覚。嫉妬や怒りを越えた、それは絶望の感覚だったかもしれない。彬は寒さではなく、気持ち悪さで少し身震いした。

ドアがうっすらと開いている。彬は向こう側から見られないように極力注意を払いながら、その隙間から室内を覗いた。見たくはないという思いも強かったが、見て確かめずにはいられなかった。果たして、そこには思った通りの光景、いや、思った以上の光景が広がっていた。

居間の真ん中に敷かれた絨毯に四つんばいになっている全裸のさやか。とても綺麗な裸だった。ずっと見たいと思っていたけれど、見られなかったさやかの肌。何度か誘ったことはあるが「私達まだ高校生でしょ」と断られ続けていた。その裸がいま、目の前にあって、違う男に汚されている。

そしてそのさやかの美しいお尻に腰を撃ちつけているのは、厳しくも優しい、尊敬していたはずの彬の父だった。ありえない光景だった。

ソファーの上にもう二人の人間がいた。こちらも彬がよく見知った顔だ。弟の太陽と妹の月子が、こちらも全裸で絡まっていた。まだ成熟しきっていない弟と妹の体が、大人の行為をしている。双子とはいえ仲が良すぎると思ったこともあったが、まさかこんなことになっていようとは思っても見なかった。姉の姿だけは、室内にはないようだった。

「ほら、こんなに濡れてぐちゅぐちゅいってる。恋人とのデートをほっぽりだして、まったく酷い娘だ」

言いながら、父はパンパンと音を響かせてさやかの白いお尻に腰を打ちつける。遠目ながらにも、父の太く怒張したものが、さやかの股間に出入りしているのがよくわかった。そのたびに、さやかの形のよい胸がゆれ、顔をほてらせた口から

「あっ、あっ」

と吐息が漏れる。さやかは彬がいままでに見たことのない淫らな表情で、その行為を楽しんでいるようだった。

「あっ、あん、私をこんなにしたのは、おじさまでしょう・・・・・・」

さやかは嬉しそうな声をあげながら、肩越しに父の顔を振り返る。父は意地悪をするように腰の動きを早めた。さやかは一段と大きな声を出して、眉根にしわをよせて目をつむり、絨毯をつかむように指先を強く曲げた。

「っつたく兄貴もバカだよなぁ。何にも知らないんだから」

口を開いたのは、ソファーの上で双子の妹の月子と体を絡めている、弟の太陽だった。太陽はソファーの上に座り、その上に月子が向かい会うように座っている。太陽が月子の腰のあたりを支えて、月子は太陽の首に腕をかけ、お互いを抱きかかえているような姿勢だった。はっきりとは見えないが、おそらく陰部はつながっているのだろう。ソファーの振動を利用して、太陽がギシギシと動き、そのたびに上に載っている月子が快感の声をあげていた。

「そこがお兄ちゃんのいいとこなんじゃない」

そうフォローしたのは月子だった。

「なんだ月子、兄貴のことかばうのか?そんな奴にはお仕置きしてやらないといけないなぁ」

そう言いながら、太陽は月子の腰を掴んでいた手を下に滑らせ、お尻の肉を掴んで左右に開き、指先でそこに開いた後ろの穴を刺激し始めた。

「父さん、月子のお尻にお仕置きしてやって」

父がそれを聞いて、さやかから離れる。するとさやかが、父の聳え立つ陰茎にすがるようにして訴えた。

「いや、いや、やめないで。もっと欲しいの」

「まあまあ、待ちなさい、さやかちゃん。まだ時間はある。彬が帰ってくるまでまだ時間はあるんだから、ゆっくり楽しもう。少し月子にお仕置きしたら、またたっぷりかわいがってあげるから」

さやかは少し拗ねたような顔をしながら、父の陰茎から手を放した。父はそのさやかの顎を掴み、濃厚なキスをした。さやかはうっとりしながらそれを受け止めている。父の唇が離れると、二人の口の間に唾液の筋が伸びた。さやかはとろんととろけた瞳で父を見つめていた。

彬もさやかと何度かキスをしたことはあるが、唇と唇が触れる程度のもので、あんな濃厚なキスはしたことがない。したいと思ったことはあるが、さやかに悪いと思って遠慮していた。それなのに・・・・・・。

父は、太陽の上で揺れている月子の後ろにやってくると、その細い腰をぐっと掴んだ。まだ太陽がお尻の肉を開き、穴に指を出し入れして刺激している状態だったので、父の方には月子の肛門が丸見え状態だった。

「お、お尻まだ慣れてないから優しくしてね」

月子が言う。

「はは、嫌とは言わないんだな」

父が答える。

「だって、気持ちいいんだもん。あ、あんっ」

月子が話し終えないうちに、父のモノが月子の後ろの穴に入っていったようだ。慣れてない言いながら、あっさりと父の大きなモノを咥えてしまったようだった。

「あっ、あっ、すごっ、中で、中でこすれてる!!」

月子のお尻に向かって腰を動かしている父の足元に、さやかがやってきた。さやかは父のお尻の方に入り込むと、そこを開いて顔を近づけていく。まさか、やめてくれ、と彬は念じるが届くはずもない。そのままさやかは、父の肛門に舌を這わせはじめた。

月子が二人の肉親の男に激しく疲れながら叫ぶ。幼い体が跳ね、快感に歪む。やがて月子の声が高まっていき、

「いっくーー!!」

と絶叫して太陽の上に突っ伏した。それでも、二人の男の攻めは止まない。倒れた月子の体に容赦なく二本の肉棒がぶち込まれて行く。

ほどなく、感覚を取り戻した月子が再び喘ぎ始める。

「だめ、だめ、まじすごい、またイッちゃう!」

「うっ、そろそろ俺も!」

太陽と月子が叫ぶ。同時に、二人の体がびくんびくんと痙攣し始めた。

「あっ、あっ、出てる、お兄ちゃんの中に出てる」

どうやら月子の膣に突き刺さった太陽の陰茎が中出ししているようだった。

「二人とも情けないなぁ。もうイッっちゃったのか」

父がそう言いながら、まだ果てていない陰茎を月子の尻の穴からゆっくりと抜いた。その陰茎は月子の体液と排泄物で少し汚れていた。その陰茎に向かって、さやかが飛びついた。何をするのか、やめてくれ、とまた念じる彬だったが、その思いはやはりさやかには届かない。さやかは掴んだその父の大きなものを自分の口に持って行き、そこに付着した月子の汚物をぬぐうこともなく、それを口に含んだ。そして嬉しそうな顔で、それを舐め始めたのだ。

「さやかちゃんは優秀だなぁ。ものすごくエッチだし、しっかりするべきこともわかってる。おじさんうれしいよ」

父が薄ら笑いを浮かべて、自分の汚れたものを綺麗にしているさやかを見下ろしている。こんな父の醜い顔は見たことがない。見たくもなかった。そしてこんなさやかの姿も。その父の顔を見上げながら、さやかは父のモノを加えた顔を前後に揺さぶる。

「まったく、こんなイイ子が彬の彼女だなんて」

「いいえ、今は私のすべてはおじさまのものです」

「ははは、本当にイイ子だ。じゃあそんなさやかちゃんにはご褒美だ」

父はそう言いながら、さやかの体を絨毯の上に横たえた。さやかの顔は赤く火照り、期待に輝いているようにさえ見える。反比例して、彬は苦しさに歯を食いしばり、ものすごい頭痛にさいなまれていた。それでも、その場を離れることが出来ずにいた。

父がさやかの股間に割って入り、さやかのしなやかな白い足を自分の肩にかけた。そして膨らみきった陰茎をさやかの股間に当てると、一気に体を前に押し出した。

「あっ、ああん!」

さやかが喜びの声を上げる。同時に、父がものすごい勢いで腰を動かし始めた。

「だっ、だめ。すごっ、すごい。おじさま、そんなにされたらあたし・・・・・・」

「いいよ、さやかちゃん。たくさんイきなさい。これはご褒美なんだから」

言いながら、父が手を伸ばし、さやかの形のよい胸をわしづかみにする。ずんずん、と音がしてきそうな腰の動き。父の大きなものは、さやかの小さな体の一番奥まで貫いているようだった。

「あっ、いくっ、いくっ、おじさま、いちゃうーーー!!」

そう叫んで、さやかは絨毯に爪を立てながら果てた。ぐったりとしているさやかを、さらに父の陰茎が攻め立てる。

「だめっ、だめっ、おじさま、さやかおかしくなっちゃう」

「なんだ、まだおかしくなってなかったのか。じゃあもっと突いてあげないといけないな」

父はそう言いながら、ひょいとさやかの体を持ち上げた。さやかが反射的に父の首にすがりつく。そのまま父は、さやかの体を抱いて立ち上がった。

「うおっ、駅弁!」

太陽が体を起こして、おどけた声で叫ぶ。

「だめ、これ奥までささっちゃう。怖い、怖いよおじさま」

「だいじょうぶ、その感覚に身をゆだねなさい」

「だめっ、だめっ、あっ、さやか、さやかもう何も考えられない!!」

空中で父に支えられて揺れているさやかが鳴き声を上げる。父が突き上げるたびに、さやかのからだがびくんびくんと跳ねているように見える。感じているのか、イっているのか、もうさやかはまともに声も出せないようで、ただ必死に父の首にしがみついてもだえていた。

「さあ、さやかちゃん、次はどうしてほしいのかな?」

さやかを揺さぶりながら父が問う。さやかは完全に呆けた目で父の顔を見て、苦しそうな息の合間に言った。

「お、おじさまのが欲しい。おじさまの出してほしいの」

「何を出して欲しいのかな? ちゃんと言わないとわからないよ」

「おじさまの精子欲しいの。おじさまのスペルマ、中にいっぱいくださいっ!」

「そうか。でもそんなことしたら赤ちゃんができてしまうぞ」

「いいのっ、おじさまの赤ちゃん欲しい。いっぱい欲しいの。出して、出してください、お願いします!」

「そうかそうか。よし、じゃあたっぷり出してあげるからね」

そう言うと、父はさらに激しくさやかをゆさぶりはじめた。さやかの体が上に持ち上がり、どすんと落ちる。同時に父のモノがさやかに深々と突き刺さる。そのたびにさやかが悲鳴のような善がり声を上げる。二人の体液がこすれる、じゅぷじゅぷという音が、彬の元まで聞こえてきていた。

「さやかちゃん、じゃあそろそろいくよ」

「来て、来てください! いっぱい出してさやかを妊娠させてください!」

ひときわ深く、父のモノがさやかの中に突き刺さった。

「うっ」

と小さく父がうめき、同時に腰がびくん、びくんとはぜる。さやかは腰をがくがくと震わせながら、よだれを垂らして父の首にしがみついていた。

「あっ、出てる・・・・・・、さやかの中におじさまのがいっぱい出てる・・・」

言葉どおり、二人の結合部から、父が射精した白い液体がどろっとあふれ出して来ていた。それが絨毯を汚す。

彬は静かにその場を離れた。見るべきではないものを見てしまった。そんな気分だった。皆に気づかれないように玄関から家を出た。行く当てはなかったので、とにかく歩いた。どこをどう歩いたかなど覚えていなかった。体が恐ろしく重く感じられ、歩きながら何度か吐きそうになった。頭の中を、さやかの喘ぎ声といま見た光景がぐるぐると渦を巻き、それらが怒りと絶望と恐怖を繰り返し生み出してゆく。興奮したというよりは、とにかく怒りに打ち震えていた。行為を見ながら勃起はしなかった。ひょっとするとこのまま一生勃起できないのではないかとさえ思ったほどだった。

2時間ほどさまよった後、いつのまにか彬は家の前に戻っていた。玄関のドアを開ける。さやかのブーツはもうなかった。変わりに姉の靴が脱いである。

居間までいくと、そこにはいつもの一家団欒の光景が広がっていた。ソファーに座ってテレビを見ている父と太陽。洗い物をしている姉。ちょうど風呂から月子があがってきたところだった。まったくの日常、まったくの平凡な光景。さっき見たのは夢か幻だったのではないかとさえ思う。いや、そうであったらどれだけ救われただろうか。

「あ、お兄ちゃんおかえり、おそかったね」

月子がいつもの調子で声をかけてきた。

「あ、ああ、ちょっと寄り道してて」

「受験生なんだからあんまり遊びまわってるんじゃないぞ」

今度は父が声をかけてくる。

「お父さん、彬は彬でがんばってるんだから。少しくらい息抜きしたっていいじゃない」

姉が助けに入る。太陽はテレビに熱中してるのか、会話には入ってこなかった。

「御飯は?」

母代わりの姉が尋ねてくる。彬は

「うん適当にすませたから、ごめん」

とか何とか言って、さっさとその場を出て行った。居間にはいたくなかった。その絨毯にはさやかと父が交わった体液がこぼれ、そのソファーには兄妹が繋がってこぼしたものが付着しているはずだ。そんな場所に、これ以上いられるはずがなかった。

けっきょく彬は今日見たことを誰にも切り出せなかった。姉はあの場にいなかったとはいえ、彬が塾に行っている時間にはたいてい家にいるはずだ。それに太陽が「知らないのは兄貴だけ」と言っていたことから考えても、姉もあの狂乱に加わっている可能性は高いと思われた。

どうしていいかわからなかった。誰にも相談できない。なぜ自分の彼女が父にまたがって善がりくるっているのか、父と子、兄と妹が生でつながり、あまつさえ中で射精なんてことができるのか。彬には理解できなかった。

けっきょく彬は、気が狂いそうなほど悶々としながらも、その記憶を封印することしかできなかった。



第2章

彬はここしばらくものすごく気分の悪い毎日を送っていた。あの日の光景が、声が、臭いがフラッシュバックして、そのたびに吐きそうになった。原因不明の頭痛と腹痛にもさいなまれ、勉強にも身が入らない。

しかしそんな状況でも、さやかとのデートは続けていた。デートのときに、あの話を切り出そうと思ったりもしたが、けっきょくは切り出せなかった。あんな光景を見てさえも、彬はさやかを失うことが怖かったのだ。そんな彬の挙動不審な様子を見て、さやかが

「浮気なんてしてないよね」

なんて聞いてきた。彬は

「お前がそれを言うか」

と突っ込みを入れたかったのを必死で耐え、

「そんなこと絶対にないよ」

と作り笑顔で答えるのが精一杯だった。

その日、彬がいつも通り家に帰ってくると、家にはまだ誰も戻っていなかった。その足で部屋に戻って、気分転換に音楽でも聴こうと、お気に入りのCDを探す。しかしCDラックの中にお目当てのCDが見当たらなかった。そういえば先月くらいに、妹の月子がそのCDを貸してくれと言って持っていったような・・・・・・。彬はそう思い出し、月子の部屋に向かった。

月子の部屋の前には「無断入室絶対厳禁」と変な丸っこい文字で書いてある。その言葉どおり、勝手に月子の部屋に入ると猛烈に怒られるのだが、今回は事情が事情なだけに仕方がない。さっさと返さない方が悪い。彬は勝手に自分でそう言い訳して、月子の部屋のドアを開けた。ぬいぐるみやら、アイドルのポスターやらが氾濫するいかにも少女趣味な部屋。全体的にピンクなのが目に痛い。

彬は

「CDは・・・・・・っと」

と誰かに言い訳するように独り言を言いながら、部屋を物色しはじめた。CDラックを見るがそれらしいものは見当たらない。女の子の部屋にしては散らかっている室内を適当に見てまわる。机の上、ベッドの脇、床の上、それっぽい場所を見回してみるがない。

「仕方が無いな」

と彬はまた言い訳するような独り言を言い、今度は勉強机の引き出しを開いた。文房具や教科書などが詰まっている。その一番下の引き出しの奥に、彬は真っ赤な分厚い手帳のようなものを見つけた。

彬はピンとくるものがあり、その手帳を取り上げて開いてみた。それは月子が書き記した日記帳だった。わりと几帳面な性格らしく、数年前からの出来事が事細かに書かれている。彬はそれをぱらぱらとめくってみた。そして数ページめくっただけで、彬は心の奥に封じていた例の嫌な感覚を呼び起こされていた。そこには、月子と他の家族との赤裸々な性生活が事細かに記されていたのだ。

ざっとページをめくり、一気に過去にもどってみる。パラパラと流し読みをしながら、その「最初」のページを探した。そのページはほどなく見つかった。月子が家族と行為をはじめるきっかけが記されたページ。月子はどうやら、中学に入ってすぐに、父と弟に犯されたらしい。それからは彬の目を盗んでしょっちゅう関係を繰り返し、ほどなく、月子も性の快楽に落ちていったことが詳細に書かれていた。

月子の日記から見るに、姉はもっと以前から二人と関係を持っていたらしい。具体的にいつからかは書いてなかったが、ひょっとすると月子と同じくらいの頃から既に父の性玩具になっていたのかもしれない。

彬は書き綴られる性的な描写をどんどんと読んでいった。それも他人のものであればあるいは単にエロい話で終わったかもしれない。しかしいま、そこに登場しているのは自分に最も近い人間、否、自分が最も近いと信じていた者達なのである。彬は先日のような吐き気をもよおす不快感を感じていた。

そして、月子の日記の中に彬の名前が出てきた。はじめてさやかを連れてきたときのことだ。

「お兄ちゃんにあんな可愛い彼女ができるなんて信じられない」

とか書いてある。それはまあいい、その後に信じられないようなことが書いてあった。

「お父さんと太陽兄ちゃんは、さやかちゃんも仲間に入れようと言ってる。特に太陽兄ちゃんは、レイプしてでも絶対にやってやるって意気込んでる。男ってちょっと可愛い子を見るとこれだから」

彬は乾いた喉に舌が張り付くのを感じていた。目は血走り、まばたきするどころではなかった。彬はページをめくってゆき、「そのとき」を探した。そしてそれは一ヶ月後のことだった。

「今日、お兄ちゃんがいないときにさやかちゃんが遊びに来た。お兄ちゃんは遅くなるって電話してきたから、まだしばらくは戻らないってわかってたので、太陽兄ちゃんとお父さんは、さやかちゃんを家に上げて、待ってもらうことにしたみたい。

でもほんとはちがうの、さやかちゃんが居間に入るなり、二人はさやかちゃんに襲い掛かってレイプしちゃったの。あたしのときみたいに。さやかちゃんは泣き叫んでたけど、太陽兄ちゃんが一発頬を殴ると黙ってしまった。あたしは乱暴はやめて、って言ったんだけど、『騒ぐ奴が悪い』って太陽兄ちゃんは笑ってた。それからは最初に太陽兄ちゃんが、次にお父さんが、さやかちゃんにハメてた。

さやかちゃん、まだお兄ちゃんとやってなかったみたいで、凄く痛がってたくさん血が出てた。太陽兄ちゃんはそれを見て凄くうれしそうだった。さやかちゃんはずっと泣いてた。あたしはちょとお兄ちゃんに悪いかな、とも思ったけど、でもこれでさやかちゃんもあたしたちの仲間入りをするんだと思うとちょっとうれしかった」

彬は思わず月子の日記帳を破りそうになっていた自分に気づいた。こっそり日記を見られていたことがばれてはまずい。彬は深呼吸して自分を抑えようとしたが、空気はひどく重く、どんよりとしていて、息をいくら吸っても気分は楽にはならなかった。

さらに読み住んでいく。父は行為の最中の写真を撮るのが趣味らしく、さやかとの行為も撮影していた。父が写真が趣味だというのは知っている。自分で現像をするために、家には現像用の部屋まで作ったくらいだ。しかしまさか、そこでそんな写真を現像していたとは・・・・・・。

そして父と太陽は、その写真を脅迫の材料にして、その後も何度もさやかを呼び出してはレイプしたらしい。最初は嫌々ながら従っていたさやかも、次第に性の快感にめざめはじめ、半月もすると自分から求めるようになっていったという。それは彬がさやかと付き合い始めてから半年ほどの頃のことだった。それからいままで一年半、彬は家族とさやかに騙され、馬鹿にされながらさやかと付き合い続けてきたのだ。

なぜさやかがそんな状態になって自分に相談に来なかったのか。いや、そんなことだから相談に来れなかったのかもしれない、というのはわかる。しかしよくも平気で一年半も付き合っていられたものだ。たぶん、うちに来るためのカモフラージュなのだろう。ここでもし彬と別れてしまうと、彬の家に来る口実がなくなる。ましてやたまたま彬と顔を合わせてしまったりしたら説明のしようがない。付き合えってさえいれば、さやかの家族にも、彬にも、なんの心配もなく彬の家に出入りすることができるのだ。

さやかも最初は被害者だった。しかし父と弟に性の快楽を教え込まれ、そのために彬を利用していたに違いない。彬はそれまで感じていた以上の怒りを覚え始めていた。

ページをざざっと進め、最近の書き込みを読んでみる。彬についての記述があった。

「最近、お兄ちゃんがウザい。キモい。一人だけ童貞で何にもしらないからかわいそうとか思ってたけど、最近はあんなのに仲間に入って欲しくないって思うようになった。さやかちゃんに、よくあんなのと平気で付き合ってられるね、って聞いたら、『うん、エッチはしないから』って言ってた。エッチしなくても、あんなのと恋人なんて絶対ありえない」

「今日、お兄ちゃんからCDを借りるといって何枚か持ち出して、中古屋に売ってきた。未成年なんで親の許可がいるってお父さんに言ったら、書類書いてくれたし。たいしたお金にならなかった。しょぼいCDばっかり持ってて、ほんと役に立たない」

自分の名前が出てくるときはたいていそんな話だった。それ以上読んでも意味がないと判断し、彬は赤い日記帳を閉じた。

月子の部屋にあまり長居していてはまずい、と、彬は日記を元の位置にしまい、月子の部屋を出た。

けっきょく探していたCDは見つからなかった。おそらく日記にあった売られたCDというのがそれなのだろう。彬は怒りを通り越して、廃人のようにげっそりとしていた。しかし彬にはもうひとつやるべきことがあった。

彬は今度は、一番奥の父の書斎へと向かった。そこには父の仕事の書類なども置いてあるため、入ってはいけないと言われている部屋だった。例の写真があるとすればこの部屋に違いなかった。

部屋には鍵などはかかってなかった。ドアを開けて中を見ると、写真特有の酢酸の臭いがした。夕暮れの薄暗い光の中で、見慣れぬ部屋の中を物色する。それは案外にあっさりと見つかった。父の机の脇に置かれた小さなダンボール箱のフタを開けると、中にびっしりと写真が入っていたのだ。上の何枚かは、カモフラージュのためか、風景の写真だった。それを取り除くと、その下から例の写真がどっさりと出てきたのだ。

何百枚あるかわからない。そのすべてが、セックスの最中に撮影した写真のようだった。父と姉、太陽、月子、そしてさやか。太陽の上に乗って恍惚の表情をあげているさやか。バックスタイルで尻の穴に父のでかいものを思いっきりぶち込まれてハメ撮りされている姉。太陽の股間と顔の上にのって、女同士でキスしている姉と月子。さやかの顔に思いっきり顔射している写真や、それを姉と月子が舐め撮っている写真なんかもあった。

ときどき知らない男性や女性も混ざっている。その知らない男にしっかりと挿入されているさやかの写真もあった。家族だけでなく、乱交パーティにでも参加していたのだろうか。そのさやかも、すごく妖艶な表情でもだえているように見えた。

さすがに写真が趣味な父だけあって、アングルはばっちりだった。結合部や尻の穴がしっかりと写り、同時に顔も移すことを忘れてはない。しかし彬はそれを見ても嫌悪と怒りが湧き上がるばかりで、興奮などしなかった。

中には父自身が写っているものもあった。月子と正常位で一番奥まで突っ込んでいる父の写真や、父と弟が二人でさやかに前後から挿入しているものまであった。それらはおそらく月子か姉が撮ったものだろう。父のものに比べてアングルが甘いように感じた。

あまりゆっくりはしていられない。誰かが帰ってくるまでに事を終わらせねばならない。彬は顔と行為がはっきりと分かる写真を十枚ほど抜き出した。いろいろなパターンでなるべくたくさんが一度に写っているものを選んだ。抜き取るのは少し危険なようにも思ったが、これだけたくさんの写真があればさすがに管理なんてできていないだろう。そもそも父はそんなに細かいタチではない。だいたい写真をダンボールに詰め込んでいる時点で、管理がおざなりだということは想像できる。

彬は風景の写真を元にもどし、ダンボールのフタを閉めて父の書斎を出た。同時に玄関のドアががちゃりと開く音がした。自分の部屋の前で、帰ってきた姉と目があった。

「あら、彬、帰ってたの?」

いつもの穏やかな表情で姉が言う。

彬は

「うん」

とだけ答えた。しかし彬が手に握っている写真の姉は、顔を真っ赤に火照らせ、よだれをたらして父のものを陰部でくわえ込んでいる。彬はなんだかすごく悲しい気分になって、そのまま自分の部屋に入っていった。

数日後、彬は学校でものすごく気分が悪くなり早退した。そもそも、あの一件を目にして以来、頭痛や腹痛で体調が優れなかったのだが、月子の日記を読んでからそれが加速し、日ごとに体が壊れていくような感じで悪化していった。今日は頭痛が酷く、めまいで倒れそうなほどだったので、午後に入ってすぐに早退させてもらうことにしたのだ。

しかし家に帰ってもよくならないどころか、それが酷くなるだけだということは彬はよくわかっていた。いまや家は安らげる場ではなく、自分を拒否した者達がセックスをしている汚らわしい場所だとしか思えなかった。

それでも、横になっていればめまいで倒れることもないだろう。それに自分の部屋にさえいれば、少しはましだった。そこはこの世に残された彬の最後のテリトリーのような気がしていた。

帰り道、彬はさやかのことを考えていた。きっと自分が今日早退したこともしらないだろう。最近は体調が悪いことを理由に、夕方のデートも断っていた。今日も昼前にちょっと会って、デートは無理、と伝えたので、放課後迎えにくるということもないだろう。無理と言えばさやかはあっさりと「わかった」と言い、それ以上わがままを言うこともなかった。放課後に様子を見に来るということもなかった。塾の前の放課後デートはあるいは、彬がちゃんと塾に行くようにしむけるためにやっていたことだったのかもしれない、とさえ思うようになっていた。

ふらふらになりながら家にたどり着く。当然、この時間には家には誰もいない。夕方帰ってきたときと違い、昼間の無人の家は、いつにもましてひっそりとしているように感じた。

彬は玄関で靴をぬぎながら彬はふと考えた。今日は彬は塾に行く予定の日だ。今日まで、体調が悪いとはいいつつ、塾には真面目に通っていた。というより、家族がいるときに自宅にいたくなかったし、「塾の日はセックスの日」というのが彼らの決まりごとだったようなので、その日に家にいるのはいろんな意味で耐えられなかったのだ。ということは、今日この家で事がなされる可能性は高い・・・・・・。

彬は玄関の鍵を閉め、靴を持って家に上がった。そのまま二回の自分の部屋に上がり、クローゼットの奥にその靴を隠した。階下に下りて、必要だと思われるものをいくつか集めた。そして父の部屋に忍び込み、カラーコピー機を使って例の写真を何枚かコピーした。作業が終わると、彬は自分の部屋に戻った。後は・・・・・・待つだけだった。

自分が家にいることを悟られてはいけないので、冬の寒い時期にもかかわらず、暖房もつけず、彬は毛布をかぶってクローゼットの奥でまんじりとしていた。脳内で今夜のことをいろいろとシミュレートしてみる。とてもうまくいくとは思えなかった。そもそも自分にそんなことができるとは思えない。しかし、今彬が追い詰められていることも確かだった。そしてチャンスは、今日しかない。

どのくらいの時間そうしていたのかわからない。何もしていないのに眠くもならず、むしろ時間が経つにつれて目がさえ、ランランと光を帯びてきていた。クローゼットに差し込む光が暗くなりはじめた頃、がちゃり、と玄関の扉が開く音がした。続いて、とととと、っと階段を駆け上る足音が聞こえる。同時に、変な鼻歌も聞こえてきた。月子が帰宅したのだろう。そのまま月子は自分の部屋に入っていったようだ。

しばらくして、月子の部屋のドアが勢いよく開かれる音がして、どどどど、と足音が聞こえてくる。同時に、玄関の開く音がして誰かが帰ってきた。

「あ、太陽兄ちゃんおかえりー。今日はあれの日だよね」

「ああ、父さんと姉ちゃんも早く帰ってくるって言ってたから。さやかも来るだろうし」

「えへへ、楽しみぃ」

そう言いながら月子は下におりていった。太陽は階段を上ってきて自分の部屋に入ってきた。太陽の部屋は彬の部屋のすぐ隣、それもクローゼット側だった。彬は物音を立てたら彬に聞こえてしまう、などと心配をしながら、体を強張らせていた。

そのとき、突然携帯が動き出した。マナーモードにしていたが、それでもブーンブーンという音が狭いクローゼットに響く。彬は焦って、それを手近にあった服でぐるぐるに包む。その中で、携帯はムーンムーンと震え続けていた。

ほどなく、太陽は部屋を出て下におりていった。どうやら気づかれずにすんだようだった。彬はあわてて服をほどき、携帯を取り出す。さやかからだった。

「ご、ごめん出るの遅くなって。なに?」

外に聞こえるのを恐れて小声で話す。

「どうしたの?声ちっちゃいよ」

「あ、いまお店だから」

「そっか。なんか早退したって聞いたから。大丈夫?」

「うん・・・・・・、もう大丈夫」

頭痛は全然治まってなかったが、彬は元気を装ってそう答えた。

「そっか。今日どうすんの?」

彬は、さやかが塾について聞いているのだということを悟った。彬が塾に行かずに家にいるとまずいために、確認をしに来たんだろう。

「実は体調不良ってのは半分サボりでさ。家に帰らず、ゲーセン行ってたんだ。調子も戻ってきたし、このまま塾行こうと思ってるんだけど」

「そっか。家にいるならお見舞いに行こうかなぁと思ったけど、いないんじゃ仕方ないね。でも体調悪いんだから無理しないでね」

「うん、わかったありがと。あ、学校さぼったってことはみんなには内緒で」

「わかってるって。じゃね」

いつものような会話だった。それがなんだか余計に悲しかった。たぶんこんな会話をするのはこれが最後になるだろう。

ほどなくして、父が、そして姉が帰ってきた。彬が帰ってきていることには誰も気づいていないようだった。そもそも、気にもされていないのかもしれない。

その十分ほど後、玄関の呼び鈴が鳴らされた。

「はーい」

と月子の声がしてぱたぱたと足音が聞こえる。玄関を開ける音がし、同時に

「あ、さやかちゃん、いらっしゃーい」

と月子の声が聞こえてきた。

来た・・・・・・。彬の心臓が早鐘のように高鳴る。やはり、来た。あれは見間違いとか妄想とか幻覚ではなかった。彬がいないはずの彬の家に、さやかが来ている。いくつも証拠があり、もう疑うべくもないのに、やはり本人が来るまではどこか「嘘だろ」と思う気持ちが残っていた。それが今、完全に打ち砕かれた。

「もうみんな待ちくたびれてるよー」

月子が言いながら、ぱたぱたと足音をさせる。月子にひっぱられているのか、もうひとつ、おそらくさやかの足音もぱたぱたとそれに続いた。がちゃり、と居間の扉が閉まる音がする。

全員、そろった。いまから宴がはじまる。

彬はさらに待った。彬が事を成し遂げるためには、全員が行為におよんでいなければならなかった。できれば何度か絶頂に達し、意識が朦朧としている方が事が上手く運ぶ。そう考え、彬はクローゼットの中で落ち着かない時間を過ごした。

携帯の時計を何度も何度も確認する。一分が何時間にも感じられる長い長い時間。そんな中で、彬は一時間を耐えた。

静かに、クローゼットから出る。外はもう真っ暗だった。腰につけたウエストポーチに手をやる。そこに必要なものをすべて詰め込んでいた。その前にもうひとつ、すばやく月子の部屋に侵入して日記を拝借してきた。

足音を立てないように階段を下りていく。ここで誰かがトイレにでも出てきたら一巻の終わりだ。しかし、写真の中には行為をしながら小便を垂れ流していたものもあった。宴の最中ならわざわざトイレに行かず、その場で流してしまうのかもしれない。彬はそんなことを冷静に考えていた。

階下まで降り、彬はとりあえず実際に事が行われているかどうか確認することにした。抜き足で居間の扉に近づく。確かめるまでもなかった。ドア越しに女達の喘ぎ声がしっかりと聞こえてきていた。

彬は静かに廊下を戻った。そして階段の下にある小さな物置の扉を開く。そこには、石油ストーブ用の灯油のポリタンクが二つ、置いてあった。いつもはエアコンを使っているのだが、冷え込みが厳しいときには石油ストーブを使っている。これはそのストーブ用の灯油だった。

彬はそのうちのひとつを取り出し、ふたを開いて、中身をぶちまけた。玄関から階段の下、バスルームと、灯油を撒いてまわった。心地よさはなかった。ただぞわぞわとした快感とも不快感ともつかない感覚が耳の下からうなじあたりをはっていた。

ポリタンクが空になると、それを静かに脇に置く。本当はポリタンクを思いっきり投げ捨てたい気分だったが、まだ気づかれてはいけない。次に彬は、ウエストポーチを開くと、そこから小さなマッチ箱を取り出した。中身を一本取り出して、火をつける。それをじっと見つめる目は、真っ赤に燃えていた。

しばらく、彬はその姿勢で止まっていた。躊躇しているのか、それともこれから起きるできごとを堪能するために時間を溜めているのか。しかし彬の顔はまったくの無表情で、何を考えているのかいっこうに読み取れなかった。

すっ、と、彬は目を閉じた。そして右手に持ったマッチを、ぽんと前に投げ捨てた。マッチは火を点したまま、撒いた灯油の海の中へ落ちていく。その瞬間、彬の目の前にボッと朱色の炎があがった。

その炎で生じた熱風で彬は思わず後ずさった。思っていたよりもずっと炎の勢いは強く、もう少しで火傷してしまうところだった。しかしこんなところでひるんでいる暇はなかった。もうこうなってしまったら絶対に後へは引けない。やるべきことを完遂させること。今はそれしか頭になかった。

もうひとつのポリタンクを階段下の倉庫から取り出す。火の勢いが予想外に激しく、そこも火の海に飲み込まれそうだったが、なんとかポリタンクを取り出し、安全なところにまで引き下がった。ポリタンクのふたを開き、準備はできた。彬は居間のドアの前に立ち、ひとつ大きく息を吸い込んでから、一気にそのドアを開けた。

部屋の中では予想通り性の狂宴が繰り広げられていた。ソファーの上で月子と姉の霞が、双頭のおもちゃを使ってレズっている。床の上に太陽が寝そべり、その上でさやかが腰を振っていた。そしてドアを開けたちょうどその瞬間、恍惚の表情のそのさやかの顔に向かって、父が白いスペルマをぶちまけているところだった。

行為に脳を麻痺させながらも、一同は突然の闖入者の方へと一斉に視線を向けた。

「うわっ!」

「きゃーー!!」

何人かが悲鳴を上げる。特にさやかは、一瞬で我に返ったらしく、自分の顔を両手で覆いながらひときわ大きな奇声をあげていた。

しかし彬は、その部屋にいる人間にはまったく注意を払わず、とにかくあるものを探していた。部屋の隅にまとめて置かれていたそれに気づくと、彬はポリタンクを持ったまま、精一杯の速度でそっちへと走っていった。一同は突然の状況に順応できず、ただ呆然と彬のその行動を見ていることしか出来なかった。

彬はそれ・・・・・・脱ぎ捨てられた一同の服に向かって、一気に灯油をかけた。その勢いのまま、灯油を周囲にばら撒いてゆく。ポリタンクの半分くらいの灯油が、あたりの床や壁に撒き散らされていた。

彬はポリタンクを足元に置くと、さっとマッチを取り出し、火をつけた。誰かが「あっ」と言うのが聞こえたが、その者が動き出すより早く、彬はそのマッチを服の山へと投げつけた。

ボッ、っと激しい音を立てて、炎があがった。服だったものは一瞬で燃え上がり、灰になっていく。同時に炎は周囲に広がり、窓際のカーテンを燃やしはじめていた。その炎で、一同の顔が朱色に照らされる。

「きゃああああ!!!」

さっきのよりもさらに大きな悲鳴があがる。裸の女たちは腰が抜けたように、とにかく火から遠ざかろうと床を這っていた。

「な、なにやってんだてめー!!」

最初に我に返ったのは太陽だった。上に載っていたさやかを投げ捨てるようにどかすと、起き上がってきて彬の方へ駆け出した。彬はそれを見ながら、冷静にポリタンクに手を伸ばす。これもクローゼットの中でイメージトレーニングしていた出来事のひとつだった。

太陽はいままで見せたことの無いような凶悪な人相で彬に向かって近づいてくる。右の拳を振り上げているが、そのままなぐりかかるつもりなのだろう。彬はポリタンクを両手で抱えると、近づいてきた太陽の足元に向かってそれをぶちまけた。灯油は太陽の足元から腰あたりまでを濡らした。

「それ以上近づくと引火するぞ?」

彬が口を開く。緊張と熱さで下が喉にはりついていて酷くしゃべりにくかったが、言いたいことは相手に伝わったようだった。太陽はそこで足を止め、やり場をうしなった拳をわなわなと震わせていた。

「い、いやー! 私死にたくない!」

そう言って駆け出したのは月子だった。股間に双頭のバイブをぶら下げたまま、彬が入ってきた居間のドアに向かって駆け出した。しかしドアを開けると、月子はまた絶叫して後ずさった。

「いやー!! こっちも火事ぃ!!」

廊下の炎は、いまやゴウゴウと音を立てて萌えくるっていた。乾燥する冬の時期というのもあるだろう。炎は完全に廊下を覆い尽くし、とても通れるような状態ではなかった。

「彬、何をやっているんだっ?こんなことして許されると思っているのか!?」

声をかけてきたのは父だった。彬は父の方に目をやる。父は蒼白になりながらも、いつもの威厳でもって彬に対峙していた。しかし陰部まで丸見えのその格好でのその言葉には、どんな威厳も掻き消えてしまっていた。

「父さんこそ、何やってるんだ?こんなことして許されると思ってるのか?」

彬は負けじと言い返す。

「お前のやってるいことは犯罪だぞ。放火という重罪なんだぞ」

「レイプだって重罪だぞ」

彬はまったくの無表情で切り替えしていた。父は冷静に切り返してくる彬に不気味さを感じていた。

「こ、こんなことして、お前自身の生活も壊れてしまうんだぞ」

「かまわないよ」

「な・・・・・・何を」

そして彬は、実に久々に、笑った。口の端をすっと上げ、わずかに歯を見せた。しかしその目は、燃え盛る炎を受けて真っ赤に燃え、泣いているようでもあり、怒っているようでもあり、壊れてしまっているようにも見えた。

「あ、彬、すべてを壊すって、あたしたち家族じゃない。なんでそんな・・・・・・」

口を開いたのは姉の霞だった。家の中では影が薄いが、ずっと母代わりとして家族を支えてきた姉だっただけに、この突然の崩壊が理解できなかったようだった。

「家族?家族ってのはセックスするものなのか?家族ってのは息子や兄の彼女をレイプしてセックスに狂わせたりするものなのか?」

「そ・・・・・・それは・・・・・・」

「僕は家族が大事だから、この腐った家族を壊さなきゃいけないんだ。直らないなら死ぬまで壊し続ける。さやかもだ。愛した女だからこそ壊して、壊して、怖しまくってやらなくちゃいけないんだ。それが僕のさやかへの愛なんだよ、きっと」

ふたたび無表情に戻った彬がそう一気にまくしたてた。

「彬君、ごめんなさい。だから、だからもう、許して・・・・・・」

今度は、父の後ろにいたさやかが口を開いた。精液まみれの顔は蒼白になり、唇はわなわなと震えていた。

「許して・・・・・・?じゃあ僕も言うよ、火事にしちゃってごめんね。許して。そしてさやか、例えば君を殺してからこう言おうか?許して、ごめんね。それで許してくれるか?」

「そ、そんな・・・・・・」

「そうだな・・・・・・許してほしいなら、僕の言うことをひとつ聞いてくれ」

「な、なに?あたし何でもするよ。なんでもするから」

「僕のさやかを返してくれ」

「わ、私ならここに・・・・・・」

「おまえじゃない!!」

彬が突然大きな声を出した。それはさやかがいままでに一度も聞いたことのない、知らない彬の声だった。さやかはびくんと首をすくめ、いまにも泣き出しそうな顔をしていた。

「お前は僕の知っているさやかじゃない。僕のさやかはそんな薄汚れた女じゃない。さあ、許して欲しかったらいますぐ僕の本当のさやかを返せ!」

さやかはただ泣くことしかできなかった。恐怖からか、悲しさからか、しかし彬には、それさえも既にどうでもいいことだった。なぜなら、目の前にいるのはもはや彬の彼女のさやかではなかったのだから。

彬が怒声とさやかが言葉を交わしている間にも、火はまわり、家を崩し始めていた。廊下の方からバキンと大きな音がして、バラバラと何かが崩れる音が続く。いよいよ危険な状態になってきているようだった。

「こ、こいつはもうだめだ。狂ってる。みんな、とにかく逃げるぞ」

完全に気おされた父は、彬と対話するのを諦め、とにかくこの場を逃げ出すよう指示を出した。父に促され、さやかと姉も立ち上がる。

「こ、こっちの窓から逃げ出すんだ」

父はそう言って、火のまわっていない窓を指差した。まっさきに月子が走る。カーテンと窓を開け、その先が無事であることを確認する。

「大丈夫だよ」

とみなに告げ、月子は身軽にひょいと、その窓から外へ逃げ出した。続いて姉が、そしてさやかが窓から出る。父はその二人が窓を越えるのを手伝っていた。

「おい、太陽、お前も逃げろ」

父が振り返って太陽に声をかる。そしてそのまま窓枠に手をかけて窓の外へと跳んだ。彬とにらみ合っていた太陽だったが、父の声にうながされて逃げようと振り返った。その肩が強い力で引き寄せられた。

「なに!?」

突然肩を掴まれた太陽が驚いて振り返る。そこには眼を血走らせ、鬼のような形相で笑う彬が立っていた。彬はそのまま太陽の体を突き飛ばす。足元が灯油で濡れているため、太陽は滑ってそのまま転んでしまった。その太陽を見下ろすように、彬は立っていた・・・・・・。

一家が燃え盛る家から逃げ出したときには、家の前には既に人だかりができていた。遠くから消防車のサイレンも聞こえている。玄関辺りは特に激しく燃えているが、通りに出るにはそこを一気に通り抜けるしかなかった。身を隠す場所もないし、裏道もない。そもそも身を隠してなどいたら、炎か煙に巻かれてしまうのは確実だった。そこを通って人のいる通りに出るしか、助かるすべは無かった。

しかし一同は全裸だった。しかもさきほどまでセックスの最中だったため、全身にその痕跡がのこっている。しかも、ここにいる者のほとんどは肉親だった。ここで出て行くということは、肉親どうして行為をしていたと世に知らしめることに他ならなかった。

そして皆はここに来て気づいた。彬の真の目的はこれだったのではないか、と。だからまず服を燃やし、裸のままで逃げるしかない状態を作ったのだ。

しかしこれ以上ためらっていては命が危ない。先陣を切ったのはやはり月子だった。燃え盛る玄関脇をダッシュで抜け、人ごみができている通りへと出ていく。続いて姉、そしてさやかが、胸と陰部を手で隠しながらダッシュしていった。そうするしか、なかった。

父はそこで後ろを振り返った。そこには服を着た男が立っていた。彬だった。

「お前・・・・・・、こんなことしてただではすまさんぞ」

「いいよ、警察に僕が放火したって言えば?ただし、僕は全部を話すよ。あんたがさやかや自分の娘をレイプしたこと」

「な、なにをばかな・・・・・・。証拠もないのに」

「証拠はあるよ。それにセックスしてたってことは、いまのあんたら見れば一目瞭然だしな。まあ警察の調書に残ってもいいなら、どうぞあなたの息子を警察に突き出してください。あ、そうだ。マスコミにも流そうかな。近親相姦と、息子の彼女とのセックス。マスコミは喜んで取り上げるだろうな」

「き・・・・・・きさま!」

「あ、そうそう、大変なこと言い忘れてたけど、そういえば僕の弟、足元に火がついて大変なことになってたよ。早く助けてあげなきゃ」

「なにっ」

父はそれを聞き、はじかれたように再び奥へと走って戻っていった。そして父は、そこで下半身を燃え盛る炎に包まれている我が息子の姿を見つけた。太陽は涙を流し、わけのわからない叫び声をあげながら必死に助けを求めるように父の方へと手を伸ばしていた。父は火を消そうと思ったが、自分は一糸纏わぬ姿だったし、周囲にも火を消せるようなものは見当たらない。

ふと思いつき、家の中を覗く。火は猛り狂ったように部屋を焼いていたが、こっちの窓側はまだかろうじて大丈夫のようだった。父は家の中に入り、窓にかかったカーテンを外すと太陽の元へと戻った。そのカーテンを、息子の足にかけて打ち下ろす。そのたびに息子は奇怪な悲鳴を上げたが、とにかくそれで火の勢いは弱まっているようだった。何度かカーテンを打ち下ろし、火の勢いが弱まってきたのを見て、それを足の上にかぶせた。酸素を失った炎はどうにか鎮火されたようだった。

カーテンをとってみると、そこには黒焦げになった息子の脚が横たわっていた。腰から下、陰部も含めて、炭のように黒くなってしまっていた。

「大丈夫か?」

太陽に問うが、太陽はあうあうと意味不明のことを言うばかりで、まともにしゃべれる状態ではなかった。父はその太陽を背負い、燃え盛る我が家を後にした。

外ではようやく消防車が到着するというところで、人々が道を開け、そこへゆるゆると赤い車体が入ってくるところだった。太陽の体を抱えた父がその通りへ出て行く。

しかし野次馬の視線はひどく冷たかった。まるで汚い物を見るような目で、こちらを見ている。それも当然であると父は思った。家族で全裸でいったいなにをしていたのか。まさか一緒に風呂に入っていたと言い訳するわけにもいくまい。

「ほら、あれが近親相姦の元凶ですよ」

そこに追い討ちをかけるようにそんな声が聞こえてきた。声の方に頭をやると、声の主はやはり彬だった。

「あの男が、娘をレイプして、息子の彼女までをもレイプした性狂い。ほら、そこの女の子の顔に精液がついているでしょ? それも彼のものですよ」

そう言って彬は隅っこの方でうずくまっているさやかの方を指差した。三人は塀際に身を寄せていた。誰かが差し出してくれたコートやら上着やらを羽織っていたが、その下が全裸であることは簡単に見てとれた。

そして彬が言うように、さやかの顔にはさっき出したばかりの父の精液がこびりついていた。さやかは慌てて顔を伏せるが、その行為が彬の言っていることを裏付けてしまっていた。

「ほらね、狂ってる。うちの家族みんな狂ってるんですよ。だから息子の僕も狂っててもおかしくないでしょ。あはは、あははははははははは」

彬はそう言って高らかに笑った。まるで機械のような笑い声だった。その彬の目には燃え盛る炎がうつり、まるで赤い眼のようだった。





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2013年3月2日 | エッチなカテゴリー:近親相姦

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